認知症を描いた「RUN TOMORROW」の映像が凄かった。じんわりと感覚を揺さぶるクリエイティブの力。
個人的な関心とか仕事柄もあって、NPOの方を始めとして社会問題の現場に従事されてる方とお会いしたり、あるいはマクロな統計データを眺めたりということがよくあります。
ただ、そういった問題について人々の関心を高めることの難しさというか、一時的に泣かせて意識を高めてもらうのとは違うやり方で、持続的に関心を持ってもらうことの難しさをいつも感じています。
「泣かせる」というのは一つの常套手段ではあって、ある種これまで見ないで済ませてきたものを見せることで、短期的に強いインパクトを与えて感情を揺り動かすということだと思うんですね。ただ、やはり副作用として、そのあと気持ちが持続しないというか、むしろストレスが強すぎてまた見ないようにしてしまうということすら起こしてしまうような気もしていました。
と、こんなことを改めて考えさせられたのは、池袋のHUMAXシネマで行われた認知症に関するビデオのお披露目上映会に参加したからですね。素晴らしいイベントでした。
EXIT FILM田村さんとLetters野間くんが関わっているということでこれは観に行くしかないということで行ってきました。お披露目会では、映像の上映だけでなく、認知症当事者でもある出演者の方々や、田村さんを始めとする若手クリエイターのトークもあって、いろいろ考えさせてくれたとても良い時間でした。関わってる方はこんな感じです。
【主催】NPO法人 認知症フレンドシップクラブ
【共催】EXIT FILM、LETTERS、国際大学GLOCOM、認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
【協賛】日本イーライリリー株式会社、株式会社富士通研究所
RUN伴プロモーション映像・Web公開イベント | Facebook
で、肝心の映像なのですが、素晴らしかったです。映像も素晴らしいし、音楽も素晴らしいしで、5分くらいなのかな、短いんですが、引き込まれっぷりが凄いです。真っ暗な映画館で観れて本当によかった!
個人的には音楽にもはまってしまって、帰りの電車のなかで「てってってってれれ〜れ」っていうフレーズがめっちゃループしてしまって困りました。.queさんが作曲で、aquarifaというバンドの岩田真知さんが歌っているそうです。下の写真の真ん中の2人ですね。かっこええ。当事者の方々もコーラスで参加されてるそうで、そのへんはサイト内のメイキング映像をチェック!
映像については、とにかく観てください!できればイヤホン付けて大音量で。じっくりと受け止められるように、できれば一回目は一人で観てみることをおすすめします。二回目以降はいろんな人に紹介してあげてください。言われなくても一度観てしまったらきっと紹介したくなってしまうとは思いますが!
遅くなりましたがこちらがLetters作のウェブサイト。映像は本編もメイキングもすべてこのサイトで観れます。今日という日の5分ちょっと、この映像にぜひ使ってみてください!じんわりと心が揺さぶられるこの感じ、ぜひ味わってみてください。
(追記:YouTubeを見つけたので貼っておきます。)
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認知症については、数年前にジブリがスペインから持ってきた『しわ』というアニメ映画も結構衝撃的でした。これはアニメですが、映像だからできること、すごいあるような気がしています。まだまだやれることたくさんあるんだなって思うことができた素敵な今日のイベントでした。ではでは。
プロフィール
望月優大(もちづきひろき)
慶應義塾大学法学部政治学科、
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