HIROKIM BLOG / 望月優大の日記

見えているものを見えるようにする。

日本のシングルマザーたちを苦しめる恥やスティグマの感覚

米ワシントンポスト紙が日本のシングルマザーたちの苦境を取り上げる記事を出していた。単に貧困率など数値的な側面を取り上げるだけでなく、「恥」や「スティグマ」といった心理的な側面に焦点を当てているパートが印象的だったので、そこだけさっと翻訳して紹介する。

以下が翻訳部分。ラフに翻訳しているので原文も併記しておく。

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実際、支援グループを運営しようとする女性たちにとって、助けるべきシングルマザーたちを見つけることそのものがチャレンジとなっている。なぜなら、恥の感覚がとてもとても深いからだ。

「離婚したことを強く恥じるあまり、そのことを友人や両親にすら言えないシングルマザーたちもいるほど」とシングルマザーを支援するNGOの代表であるテラウチ・ジュンコ氏はいう。

「貧しいシングルマザーたちは貧しく見えないように本当に本当に努力している」と、彼女たちが100円ショップで化粧品を買う様子を伝えながらテラウチ氏は言う。「地元の役所の職員たちからーー彼らの多くは男性であるーー「あなたが福祉を必要としているようには見えない」と言われることもあるんですよ。」

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Indeed, for women trying to operate support groups, even finding single mothers to help can be a challenge — because the sense of shame runs so deep. 

Some women are so embarrassed about a relationship breaking up that they don’t tell their friends, or even their parents, said Junko Terauchi, head of the Osaka Social Welfare Promotional Council, a nongovernmental group helping single mothers with advice and emergency food packages. 

“Single moms in poverty try really hard not to look poor,” she said, describing how they buy makeup and nail polish at the Japanese equivalent of a dollar store so they can keep up appearances. “Sometimes local government officers, who are often men, say things like, ‘You don’t look like you need welfare.’ ”  

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この感覚、わかるだろうか。シングルマザー家庭で育った自分は、子ども時代にこうしたスティグマや恥の感覚をもっていたことをよく覚えている。今となっては不思議にすら感じるが、子ども時代はリアルな感覚だった。だからこそ、こんな感覚が早くなくなればと思う。

ところで、アメリカ人はこの記事を読んでどんなふうに感じるものなのだろうか。そのことも気になったりした。

プロフィール

望月優大(もちづきひろき) 

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慶應義塾大学法学部政治学科、東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了(ミシェル・フーコーの統治性論/新自由主義論)。経済産業省、Googleなどを経て、現在はIT企業でNPO支援等を担当。関心領域は社会問題、社会政策、政治文化、民主主義など。趣味はカレー、ヒップホップ、山登り。1985年埼玉県生まれ。
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