HIROKIM BLOG / 望月優大の日記

見えているものを見えるようにする。

スマートニュースを卒業します。独立してコモンセンスという会社をつくります

こんにちは。望月優大です。ご報告があり、少し長めのブログを書いていきます。

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(Photo by 松岡宗嗣)

 

スマートニュースを卒業します。

私は2017年11月末をもって、2014年から3年強在籍させていただいたスマートニュース株式会社を卒業し、12月1日に小さな自分の会社をつくって、そこを拠点に新しい取り組みを始めることに決めました。独立することに決めたということになります。

こちらは11月30日の夕方にお別れ会を行っていただいたときの写真です。そこでスマニューへの思いを述べさせていただく機会をいただいたのですが、思いがけずやや瞳が潤ってしまった後の集合写真なので、顔がぐしゃっとしています。そんなつもりではなかったのですが、涙腺が勝手に反応してしまいました。昔から泣き虫なんですよね。

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2017.11.30

スマニューをつくってくれた健さん・階生さんはじめ、スマニューの大切な仲間のみなさん、本当に本当にありがとうございました。自分の人生を変えてくれたチームであり、3年間という時間でした。

続いてこちらは同日24:30ごろにオフィスを去るときの写真です。最終出社日にも関わらず、一番遅くまで会社に居残ってしまいました。しかも、顔が猛烈に疲れています。頭もボサボサ。それには理由があって。

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スタディクーポン、1400万円超の寄付を集めることができました。

実は、この11月30日は、私がつくってリーダーを務めていたNPO支援プログラム「SmartNews ATLAS Program」の枠組みを通じて支援していた「スタディクーポン・イニシアティブ」という取り組み、その大型のクラウドファンディングの最終日だったんですね。

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スタディクーポン・イニシアティブ x 渋谷区(10/12文部科学省での発足記者会見の様子、私は右上に)

23:59までチームのみんなでクラウドファンディングを走り切り、解散した後に燃え尽きているのが上の写真になります。

最終的に731人の方から、総額1400万円以上の寄付をいただく、集めることができました。元々の目標額が1000万円の設定だったので大幅に目標を超えての達成をすることができてとても嬉しかったです。

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CAMPFIREのソーシャルグッドカテゴリーで史上最高の調達金額を大幅に更新したようです。

自分自身、そこまで裕福ではないひとり親家庭の出身だったので、この企画にはことさら思い入れを持って取り組みました。こちらの記事にもそのことは書いてあります。

 

これまでの経験の集大成として。

スタディクーポンのプロジェクトに対して自分が実際にどんな価値を提供できたかと考えていました。6つの価値に整理できるのではないかなと思ってまとめたのが以下の図になります。

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スタディクーポン・イニシアティブに提供した6つの価値

  1. チームビルディング/モチベーション
  2. コンセプトメイキング
  3. ネーミング 
  4. クリエイティブ
  5. クラウドファンディングLPの制作
  6. ローンチ後のコミュニケーション全般のデザイン

自分で言うのも大変おこがましいですが、プロジェクトの基礎になる部分をしっかり定義しつつ、それを具体的な形のあるものへとデザインすることで、チームの一人一人が共有できる土台づくりができたのではないかと思っています。

思いを持ったメンバーがそれぞれ全速力で走り抜くために必要な条件を片っ端から整えていくような、そういう作業だったと振り返って思います。

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色々な場所で働いてきました。

このスタディクーポンの支援という仕事は、「Google for Nonprofits」や「SmartNews ATLAS Program」でこれまで取り組んできたNPO支援という文脈だけではなく、経済産業省で働いた経験や、コミュニケーションやマーケティングに関わってきた経験、そして個人としてもブロガー・ライターとしての動きを地道に続けてきた経験、そのすべての積み重ねの集大成のような仕事だったと思っています。

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独立をする節目に自分の体温を乗せられる素晴らしい仕事と出会うことができて本当に良かったと思っています。 

 

チャンスをくれた変な人たち(aka 恩人)

この3年間、スマートニュースにいた期間の中で自分の人生が大きな変化を通過したと思っているのですが、やはり人との出会いが一番大切だったと思っています。

全員をここで列挙することはできないのですが、特に大事な出会いだったと思う人たちを3人(3組)紹介させてください。 

 

①健さん・階生さん(鈴木健・浜本階生)
"「自由にやる方がいい」ということを教えてくれた人"

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入社当初にサンフランシスコに行ったときの写真(2014年冬)。アプリアイコンも古いバージョン。

スマニューをつくったこの2人は相当に変な人たちです。仕事上の個別の場面で考えがぶつかることも何度もありました。

でも、自分がこの3年間自由演技をどんどんできたのは、やっぱりこの2人がいてこそ、この2人がつくった会社と文化があってこそだったと強く思っています。変な学校の変な校長先生のような、そんな2人がいたからこそ、自分もヘンテコなことにたくさん挑戦できた。そのことをとてもとても感謝しています。

学校と言えば、実は自分がスマニューに入社して最初に打診された仕事は「本棚をつくる」という仕事でした。今思い返してみてもだいぶぶっ飛んだ仕事だと思うのですが、出来上がったものがこちらになります。

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独立研究者の森田真生さん、クリエイティブ・ディレクターの小石祐介さん、大ベテランの編集者、そして社内の有志でこの本棚を作りました。血の通った選書を進めるために、森田さんと社員みんなで講演会や読書会を繰り返し、そのプロセスを記録した冊子まで制作しました。

スマニューでは本当に色々な仕事をしましたが、この会社らしい、印象に残っている仕事の一つです。変な仕事でしたが、とても楽しかったです。

 

②柿次郎さん(徳谷柿次郎)
"「楽しくやる方がいい」ということを教えてくれた人"

ジモコロ/BAMP編集長の柿次郎さんとは出会ってまだ2年くらいなのですが、とても大きな影響を受けている少し年上の先輩です。

Photo by 鶴と亀の小林くんでお送りします。 

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二人とも寝てる。

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柿次郎さん寝てる。

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自分寝てる。

それぞれ個性を持った仲間たちが、ジャンルを超えてお互いを支え合っていくようなビジョンだったり、ウェブコンテンツでも一つの作品のようにじっくり取り組む姿勢など、2年という時間のなかで教えてもらったこと、共感するポイントがたくさんあります。

文化への愛やこだわりを仕事に持ち込もうとする姿勢もとても近い気がします。これからも関わり合いの中で色々なことを一緒にやっていけたらいいなと思っています。
 

③そうし(松岡宗嗣)
"「チームでやる方がいい」ということを教えてくれた人"

そうしは元々ATLAS Programの支援先団体の大学生メンバーだったのですが、その後インターンとしてスマニューで働いてもらえるようになりました。

スタディクーポンを含むATLAS Programの様々な場面で、自分の「こんなことがしたい」というイメージを形にしてくれたり、ディスカッションを深めていくパートナーとしてとても大きな役割を果たしてくれました。

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スタディクーポン・イニシアティブはそうしと2人で支えました。

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ATLAS Program第2期の支援メンバー(松岡宗嗣、中井祥子、望月、紫原明子)

自分は細かいところにもこだわりが強いタイプなのですが、チームで分け合っていくことで全体としてできることが増えていくことも実感させてもらえたし、いいチームというのはこういうことなのかなということを理解させてくれたと思っています。ありがとう。

2年近い時間の中で、互いに多くのことを学ぶことができたのではないでしょうか。

 

「コモンセンス」 という会社をつくります。

未来について少し書きます。

私がつくる小さな会社の名前は「コモンセンス」と言います。直訳すると「共通感覚」ですね。好きなラッパーの名前でもありますし、アメリカ独立革命に繋がったトマス・ペインの有名な著書の名前でもあります。

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コモンセンスは「会社」というよりは「レーベル」のようなイメージでつくりました。今のところ自分しか所属していないわけなのですが笑、書き手、作り手に肩入れして一緒に育っていくような関係性を築いていきたいと考えています。

(何を言っているか抽象的でよくわからないと思うので、この部分は自分が色々やっていく中で感じていただけたらと思います。)

ロゴは中屋くん(中屋辰平)がデザインしてくれました。とても気に入っているので、スウェットやステッカーをつくろうと思っています。

"Use your common sense." のような言葉づかいがありますが、全ての知識をかき集めて「正しく判断する」ことが原理的に不可能であるなかで、それぞれのちっぽけな人間が日常の中でどうやって良いこととそうでないことを判断していくことができるか。この問いはとても重いと思っています。

政治哲学者のハンナ・アーレントにこんな言葉があります。

共通感覚を奪われた人間とは、所詮、推理することのできる、そして「結果を計算する」ことのできる動物以上のものではない ーー『人間の条件』

共通感覚とは何か?

これからの活動を通じて、考え続けていきたい問いだと思っています。

 

何をするのか?ーーー批評・編集・企画のハイブリッド

最後に、今後の仕事の一部をご紹介します。

何かを考える、話す、書く、編集する、面白いことやかっこいいことを企画する、といったことが基本になると思っています。ソーシャルセクターに限らず、色々な領域の方たちと面白い取り組みを一つずつつくっていけたらと思っています。

「望月と一緒にこんなことをしてみたい」ということがありましたら、ぜひご一報ください。

 

▶︎ 日本の移民文化・移民事情を伝えるウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』の編集長に就任します。

認定NPO法人難民支援協会の情報発信を編集の力でサポートすることで、『日本における「移民」』というテーマに関してじっくりコトコト記事をつくっていきます。自分以外の相性のいい外部ライターにも参加してもらえたらと思っています。

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こちらのロゴデザインも中屋くん(中屋辰平)にお願いしました。

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ウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』企画の詳細についてはぜひこちらのプレスリリースをお読みください。

難民支援協会、日本の移民文化・移民事情を伝えるウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』をリリース。外部より望月優大氏が編集長として参画

 

(12/1 20:13追記)ブログを書いたのでぜひご覧ください。

 

▶︎ BAMPで「旅する啓蒙」の連載を継続します。他媒体での執筆も始めます。

連載「旅する啓蒙」お待たせしてしまっていますが、ウイグル自治区篇を完成させたのち、キプロス篇に突入できればと思っています。

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また、今後はより硬めの媒体でも、連載などの形で書き物を積み上げていければと考えています。

 

▶︎ inquire / soar チームと実験的なゼミ=学びの場を営んでいきます。

モリジュンヤさんが声をかけてくださり、若手や同年代のライター・編集者の方々と「すぐに役立たない」ことについて考える、話し合うためのゼミ形式の時間を継続的につくっていくという取り組みを始めています。

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▶︎ NHK「ニッポンのジレンマ2018元日SP」に出演します。

テーマは「根拠なき不安」を超えて、とのことです。討論型でしかも長尺の番組に出演するのは初めてですが、がんばってみます。

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今後やってみたいこと、やっていきたいこと

  • 本をきちんと書きたい/つくりたい。
  • ラジオなど継続的な対話の場所を持ちたい/つくりたい。 
  • 可能性を感じる組織や書き手、つくり手とともに試行錯誤していきたい。

時間の使い方がこれまでと大きく変えられるタイミングではあるので、新しい挑戦を色々としていきたいと思っています。 

 

だいぶ長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。これから新しいスタートになりますが、自分なりに楽しんでいけたらと思っています。ぜひ応援いただけたら嬉しいです。

 

▶︎今後の動きは個人のSNSなどで都度発信していきますので、よかったらそれぞれフォローをお願いします。

 

▶︎ご連絡やお仕事のご依頼はこちらまでお願いします。

hiroki.mochizuki@cmmnsns.jp

 

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頑張るぞー!!!

 

プロフィール

望月優大(もちづきひろき) 

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ライター・編集者。株式会社コモンセンス代表。日本の移民文化・移民事情を伝えるウェブマガジン「ニッポン複雑紀行」編集長。BAMPで「旅する啓蒙」連載中。経済産業省、Googleなどを経て、スマートニュースでNPO支援プログラム「ATLAS Program」のリーダーを務めたのち独立。低所得世帯の子どもたちに教育機会を届ける「スタディクーポン・イニシアティブ」にも参画し、クラウドファンディングで1000万円を超える寄付金を集める。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了(地域文化研究専攻)。関心領域は社会問題、社会政策、政治文化、民主主義など。趣味は旅、カレー、ヒップホップ。1985年生まれ。
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